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いま医療の世界では、「cure(病気を治すこと)からcare(患者さまが快適に過ごせるように心配りをすること、責任を持ってお世話をすること)へ」ということがいわれています。
もちろんcureが最高のcareになることがほとんどですが、高齢化社会、また価値観が多様化してきたこの時代に「ただ治せばいいんだ」というものでもないように思います。
特に、私のように『頭頸部がん、口腔がんの治療にたずさわっていると、そのようなことを考える機会が多くなります。「顔形が変わった」、「口から食事が出来ない」、「うまくしゃべれない」…。それでも治ればよい、という患者さまももちろんいらっしゃいま
すが、そうでない患者さまもいらっしゃいます。
私は常日頃から、患者さまと納得のいくまで話し合い、それぞれの患者さまに合った治療方針を立てることを心がけています。その目的は「患者さまがより快適に過ごせるためにはどうすべきか(もちろんcureが第一目標ですが)」につきます。
そして、それを可能にするのが、副作用がなく患者さまに優しい治療といわれるがん免疫細胞療法だと考えています。
また、がん免疫細胞療法は、真の意味で「治す」ためにも必要な治療法だと考えます。
がんというものは、周りにしみ込んでいったり、散らばったり(浸潤)、離れたところへ飛ぶこともあり(転移)、さらに一旦なくなったと思ってもまた出てくる(再発)という性質をもち、抗がん剤や放射線の効きにくい(多剤耐性)がんもたくさんあります。
このようながんと向き合った時に最終的に頼れるのは、患者さま自身の生体防御能力すなわち免疫なのです。
その意味で、手術や抗がん剤、放射線治療で一旦治ったように見えても、その後に再発させないためにがん免疫細胞療法を行なうのも効果的な方法だと思いま
す。また、手術できない、放射線も抗がん剤も効かなくなってしまったがんに対して、がん免疫細胞療法でがんが大きくならないようにして、うまく共存していくというのも一つの選択でしょう。
「患者さまとともに」、「患者さまの快適さのために」-。私はがん免疫細胞療法という素晴らしいツールを駆使して、今後も精進していきたいと思っています。
■略歴
岡本 正人
(おかもと まさと) 1962年6月24日生 徳島大学歯学部卒業。徳島大学大学院歯学研究科修了、徳島大学歯学部助手、米国ノースウェスタン大学医学部病理学講座 Research Associate、徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部口腔腫瘍制御学分野助手、徳島大学大学院口腔科学教育部授業担当講師、武蔵野大学薬学部 客員教授。趣味は、旅行、読書、音楽鑑賞(学生時代は軽音楽部でバンドのボーカルを努めるも、現在は古い歌を聞き、カラオケで歌うのみ…)、卓球(中学時代個人戦徳島県3位の腕前、現在は?)
■著作
『がんを狙い撃つ「樹状細胞療法」』(講談社)、『エビデンスに立脚したBRM療法(非特異的免疫賦活剤)の臨床適応基準』(進行印刷株式会社)、『口腔外科最新レビュー がんの遺伝子治療の最近の進歩~頭頸部がん~』(クインテッセンス出版株式会社)
Research Advanced in Cancer, Global Research Network
Recent Research Development in Infection & Immunity, Transworld Research Network




































