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脳腫瘍の病院での治療
「自己が ん組織樹状細 胞 が んワクチン治療」によって、40~50%の腫瘍に縮小や進行の遅緩などの実例報告。

標準治療の成果

脳腫瘍は治療の難しいがんです。手術でできる限り摘出したあと、放射線や抗がん剤での治療を行います。しかし、その成績は決していいとはいえません。

 

ワクチン、細胞治療の有用性

脳腫瘍に対するワクチンの臨床試験の結果は、国内外で十数例報告されています。それを見ると、腫瘍が縮小したり、進行が止まったりした人が40~50%となっています。臨床試験を受けた患者さまは標準治療では対処のできない方たちですから、極めて有効な結果といえます。
日本では、慈恵医科大学のグループが、10名の脳腫瘍患者さまに自分のがん細胞を使ったワクチンを投与しています。その結果、2名でがんが縮小、3名で進行がストップ、1名で縮小と増大の混合という報告がなされています。
これらの臨床試験は、すべて自分のがん細胞を使った「自己がん組織樹状細胞療法」です。これまでは、良質の人工抗原がないために、自分のがん組織がない場合には、ワクチンが作れませんでした。ここに脳腫瘍へのがんワクチン療法の限界がありました。

標準治療後の悪性脳腫瘍にも「樹状細胞がんワクチン療法」が可能に

近年、大阪大学の杉山治夫教授の発見したがん抗原「WT1ペプチド」が、脳腫瘍にも発現していることがわかり、脳腫瘍における「人工抗原樹状細胞療法」への道が開かれました。 杉山教授は、標準治療をすべて終えた悪性の脳腫瘍の患者さま19名に対してWT1ペプチドの注射を実施。この19名は、いずれも標準治療をすべて終えており、なおかつ再発しているという重篤な患者さまばかりで、通常なら、「もう打つ手はありません」と治療の希望が絶たれてしまう状態です。
そうした患者さま19例のうち2例が縮小、9例が進行ストップという結果が出ています。進行した患者さまも8名いましたが、評価を出したあと、そのうちの3名は進行が止まりました。進行がストップした9例のうち、2例はその後、縮小に向っています。
このような成果を受けて、今後、万能型のがん抗原WT1ペプチドを使う樹状細胞がんワクチン療法が脳腫瘍の重要な治療となっていくことは明らかだと思われます。

ワクチン、樹状細胞治療/最新トピックス

  1. 手術後に再発した脳腫瘍(神経膠腫)に対する自己がん組織を利用した樹状細胞療法では、50%に脳腫瘍の退縮や進行停止を認めた(新潟大学)。
    (Yamanaka R, et al. British Journal of Cancer. 2003, 89: 1172-1179.)
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